結婚LABO(ラボ)他人に聞けない結婚式の悩みにプランナーの本音トーク続々! プロフェッショナルガイド

Question 今回のお悩み

ウエディングプランナーからのアドバイス ウエディングプランナー
高橋あい子さんのアドバイス

Answer

安さと質の悪さは比例します


結婚式では、普段使わないような金額のお金が動くので、費用を抑えられるなら抑えたいですよね。確かに、安いドレスやカメラマンなどを選べば費用は抑えられるかもしれません。ただ、安さと質の悪さは比例することが多いです。実際に、私の経験をふまえてお話しすると・・・


●ドレスについて


安いドレスを持込んで肌が赤くなってしまった
そのドレスはビスチェタイプで、胸元にビーズやビジューがあしらわれたデザインでした。そのビーズやビジューが肌にあたった状態で長時間過ごされたためか、新婦さまの肌が次第に赤くなっていって・・・。お写真にもしっかり写ってしまい、とても残念がっておられました。
上質なドレスはいろいろな面で安心です
素材や縫製にこだわって作られた上質なドレスなら、着る人の肌触りを意識しているため、肌に負担がかかることはありません。ビジューを使用する場合も、肌に触れないよう計算されていることが多いです。また、会場の提携ショップの良さは、スタイリストがその会場のことを知り尽くしていること。会場の世界観に合うドレスや、新婦さまの魅力を引き出すドレス、最高に美しく見えるヘアメイクを提案してくれます。
ドレスは値段やデザインばかりに目がいきがちですが、結婚式当日にずっと身につける大切なアイテムです。だからこそ、体に負担がかからないか?会場の雰囲気や結婚式のテーマに合っているか?自分を魅力的に見せてくれるか?など、トータルで考える必要がありそうですね。

●カメラマンについて


パーティ進行が把握できずベストショットが少なかった
外部のカメラマンさんで、パーティの進行スケジュールをよく把握されていなかったため、ベストショットがあまり撮影できませんでした。その結果、後日アルバムを製本する際に苦労されていたようです。結婚式の写真やビデオは撮り直すことができません。だからこそ、失敗の許されないアイテムの1つなのです。
会場提携のカメラマンはおふたりの想いも写します
提携カメラマンが、その会場の魅力や動線を熟知しているのはもちろんですが、おふたりがどんな想いをもって結婚式の準備をしてきたか、ゲストのみなさまにどんな1日を過ごしていただきたいと願っているか、会場プランナーと密に情報共有を行い、バックグラウンドを知ったうえで撮影に挑みます。つまり、すべてはシャッターを切る絶好のタイミングを逃さないためです。また会場を知り尽くしているからこそ、その場の空気感さえも捉えた写真が多いため、製本したアルバムも仕上がりがぜんぜん違います。
さらに、カメラマンは結婚式のゲストがたくさんいらっしゃる中で撮影をします。
上にも述べたように進行スケジュールを把握することはもちろんですが、司会者さん、披露宴会場を仕切るサービスキャプテンとも連携を取って披露宴全体を把握するなど、撮影をすること以外にも気を配らなければいけないことが山ほどあります。
会場提携カメラマンは、普段から会場スタッフとコミュニケーションを取られているので、いろんな面でゲストの満足を第一に考えて行動できることも魅力のひとつです。
また、カメラマンさんと同じように、司会者さんの持込みもおすすめしません。 カメラマンさんが、常に会場スタッフと連携して行動している一方で、司会者さんは、結婚式にかかわるすべての人を動かすプロデューサーみたいな存在だからです。カメラマンはスタンバイできているか、音響スタッフの準備はOKか、そして、ゲストのみなさまは全員着席されているかなど、パーティ全体のことを把握しながら進行します。結婚式当日、会場に初めていらっしゃった外部の司会者さんが、スタッフ全員とすぐにコミュニケーションがとれるとは到底思えません。 ただ、同じ持込みでも、お母さまが作ってくださるドレスとか、お仕事上のお付き合いがあるカメラマンさんなど、持込むことでおふたりの満足度が上がることもあります。その想いはぜひ大切にしていただきたいので、会場のプランナーにお話してみてほしいのですが、その場合、持込むことによって特典内容が変わったり、持込み料がかかることが多いということは覚えておきましょう。

予算を抑えるコツは、【こだわり軸】を作ること


持込みをせずに費用を安く抑えるコツは、あります。それは、最初に【こだわり軸】を作っておくこと。「私たちの【こだわり軸】は、料理・写真・お花の3つだから、ドレスは追加料金の要らないプラン内のものを選んで、そのぶん料理をランクアップしよう」といったように。【こだわり軸】がないと、打合せを重ねていく中でどんどんこだわりが増えてしまって、最終的に予算オーバーになるケースが多いのです。
巷でよく言われる「結婚式は、最初の見積もりと最後の見積もりが大きく違う」とは、このことも大きな要因のひとつかもしれませんね。
そして、もしも私が【こだわり軸】を作るとしたら、料理と写真ですね。 料理は、ゲストの方々に喜んでいただきたいから。
写真は、結婚式の後も手元に残るし、何年経っても思い出に浸れます。仮に夫婦喧嘩をしてしまったとしても、結婚式の写真を見返すことによって、相手を思いやる気持ちの大切さを思い出せそうだから。それに、大切な家族が永遠に写真の中に残っていてくれる、これってすごく素敵なことだと思うのです。

高橋 あい子Takahashi Aiko

メディア関連の仕事をめざして大学に通った4年間、アルバイト先のホテルでウエディングの魅力に触れてウエディングプランナーに。鮒鶴 KYOTO KAMOGAWA RESORTほかの会場を経て現在、AKAGANE RESORT KYOTO HIGASHIYAMA 1925の婚礼マネージャーとして活躍中。
バリューマネジメントグループ