結婚LABO(ラボ)他人に聞けない結婚式の悩みに プランナーの本音トーク続々!プロフェッショナルガイド

「結婚式を会費制にしたら、私たちの負担はゼロになるんですよね?」
そんなご相談が増えてきているのですが、残念ながら答えはNOです。

勘違いの原因は、「会費制=自己負担ゼロ」といった情報が雑誌やWeb上にあふれているためだと思いますが、基本的には、会費制でもご祝儀制でもおふたりの負担額は変わりません。
その理由は後ほど説明するとして、まずは、会費の決め方をお教えしましょう!

会費制パーティのスタイルは主にこの2つ

ひとくちに会費制と言っても、どんなパーティにするかによって予算が変わります。
パーティのスタイルは主に、次の2つです。

【披露宴っぽい会費制パーティ】
きちんとテーブルコーディネートをして、フレンチのフルコースをふるまう着席パーティ。
イメージとしてはほぼ披露宴ですが、ご祝儀をいただかず会費制で行うことができます。
海外挙式後のお披露目パーティを、このスタイルで希望される方が多いです。

【二次会っぽい会費制パーティ】
家族や親族を招かず、友人や職場関係だけのカジュアルなパーティ。
お料理もビュッフェスタイルなので、予算を抑えることができますが、イメージとしては二次会に近いものになります。
家族・親族とは挙式とお食事会をして、友人とは堅苦しくない雰囲気のパーティを、と希望される方からの問い合わせも多いスタイルです。

1名あたりの会費の相場は、
【披露宴っぽい会費制パーティ】1名 1万8000円〜2万円
【二次会っぽい会費制パーティ】1名 6000円〜1万円
ちなみに、二次会っぽい会費制パーティでも、コース料理をふるまうなら1名 1万円〜1万8000円が相場となります。

会費の7〜8割分の「おもてなし」をするのがマナー

会費を決める方法ですが、実は、基本的な考え方はご祝儀制と同じなのです。

どういうことかと言いますと・・・
まず、「内祝いのマナー」を思い浮かべてみてください。
披露宴に招待しない方からお祝いをいただいた場合、「内祝い」として、その半額相当のお返しをする。それが、日本に古くからある「半返し」というマナーです。

一方、披露宴に招待するゲストへのお返しは、ご祝儀の半額では足りません。
なぜなら、ゲストは洋服を新調したり、ヘアセットに行ったり、交通費や宿泊費を負担されたりと、ご祝儀以外にもお金と時間をかけているからです。
招待ゲストへのお返しは、ご祝儀の7〜8割が一般的。
何でお返しするかというと、料理とドリンク、さらに、ご祝儀額に合わせて贈る引出物。
これらで、ご祝儀の7〜8割相当を「おもてなし」として返すのです。

会費制の場合、ご祝儀をいただかないので引出物は必要ありませんが、パーティに来ていただくための負担は同じこと。
つまり、会費の7〜8割相当の料理とドリンクを用意するのがマナーなのです。

例えば、次のように会費を計算します。
コース料理1万2000円+フリードリンク3000円=1名 1万50000円
1万5000円×0.7=1万500円
会費は1名 1万円。これがいちばん簡単な会費の決め方です

会費制=ゲストの負担軽減。
おふたりの負担は減りません

さて、最初に「会費制=自己負担ゼロは間違い」だと申し上げました。
もうおわかりかと思いますが、料理とドリンク以外の費用が必要だからです。
ウエディングドレス、タキシード、ヘアメイク、会場使用料など。
これらの費用をみなさまに少しずつ負担していただくのなら、会費はもっと高く設定する必要があります。

でも、ちょっと立ち止まって思い出してください。
あなたはなぜ、会費制パーティをしようと思ったのでしょうか?

ゲストにご祝儀の負担をかけず、感謝の気持ちを伝えたいからではないですか?
それなら、会費を高くしてまで、おふたりの負担を減らすのはちがうと思いませんか?

結婚式の総額は、内容や演出、進行もフォーマルなご祝儀制のほうが多額ですが、いただくご祝儀の総額も多額です。
一方、会費制は、カジュアルなぶん総額は小さいですが、会費の総額も少額です。
結局、どちらにしても、おふたりの負担額はそんなに変わりません。
変わるのは唯一、ゲストにご祝儀を包んでいただく必要がないだけのことなのです。

いかがでしたか?

「自己負担ゼロ」を夢見ていた方にとっては、少しキビシイ内容になってしまいました。
申し訳ありません。
でも、「会費をいくらにするか」ではなく、「どんなパーティにしたいのか」というブレないテーマをしっかりもって、打合せにのぞんでほしいのです。

会費を決めるのはいつでもできること。 理想どおりのパーティを実現して、ぜひ、かけがえのない幸せを手に入れてくださいね。

川人 麻世

Kawahito Mayo

大手ドレスショップのスタイリストからウエディングプランナーに転向し、2010年中途入社。滋賀、神戸の会場を経験して現在、ザ・スイート銀座のチーフプランナーとして活躍中。型にはまらない、一組ひと組のオリジナルウエディングの提案をモットーとする。目標は「ウエディング業界のイノベーションと、同業他社や他業種とのコラボ実現。そして、後輩プランナーがもっと活躍できる環境づくりにも尽力していきたい」
バリューマネジメントグループ