ウエディングプランナー
北脇学美さんのアドバイス
5つのスタイルから探る、結婚式のかたち
結婚式って、どんなイメージがありますか?
チャペルで挙式をして、天井の高い豪華な会場で披露宴をして・・・というイメージを持っていらっしゃる方も多いと思いますが、実は今、ほんとに多彩な結婚式のかたちがあります。
早速、料金がリーズナブルな順に5つのスタイルをご紹介しましょう。
1)フォトウエディング
挙式や披露宴をせずに、おふたりだけで写真を撮るもの。「お金はかけたくないけど、ウエディングドレスは着てみたい」「忙しくて準備に時間がかけられない」といった方にぴったりで、最近では、「写真が好きだからロケーションにこだわりたい」という方も増えています。
2)おふたりだけの挙式
ゲストにお披露目する場は設けずに、ケジメとして挙式だけをするスタイル。「結婚式はしないけど思い出に」「入籍してずいぶん経っちゃったけど記念日だから」という理由が多いようです。準備が必要ないので、新郎さまから新婦さまへのサプライズとして挙式をされる方も。
3)挙式+会食
おもに親族が中心の少人数スタイル。「披露宴は考えていないけど、ケジメとして親や親族に感謝のきもちを伝えたい」という方に選ばれています。また、結婚式をするつもりはなかったけど、親御さまに「せめて親族にはお披露目してほしい」と言われたという方にもおすすめ。
4)リゾート挙式+1.5次会
挙式は海外や国内のリゾート地で、お披露目パーティを地元で、というスタイル。パーティはご友人中心で、気取らずカジュアルな内容にされる方がほとんどです。また、リゾート地によって挙式費用は異なりますが、1.5次会は会費制にして自己負担を抑えられるのも魅力の様子。
5)挙式+披露宴
大勢のゲストを招待する、結婚式の王道スタイル。今までお世話になった方、これからお世話になる方に感謝のきもちを伝え、きちんとお披露目することによって、夫婦としての絆が深まります。おふたりの希望はもちろん、ご両家の希望をもっとも叶えやすいスタイルです。
おもに5つのスタイルをご紹介しましたが、もしかすると、余計に悩んでしまわれたかもしれません。「結局どれを選んだら、お金をかけずに済むんだろう・・・」って。
そこで本題。お金をかけないためのコツをご紹介しましょう。
前払い費用を抑えるための2つの方法プラスα
ご存知のように、結婚式の費用は基本的には前払い制です。会場費、ゲストのお料理代、ドリンク代、ご自身の衣裳代など、すべての費用を事前にお支払いいただくシステムですので、ある程度まとまった額のお金が必要になります。つまり、この前払い費用をできるだけ抑える方法を選択すれば、ご自身の負担は少なくなると言えます。
方法は、大きくわけて次の2つがあります。
1)ご親族中心の挙式+会食
いわゆる一般的な挙式+披露宴とはちがい、親御さまやご親族といったごく親しい方だけを招いて、挙式と会食をするスタイル。披露宴に比べると人数が少ないため、必然的に総額費用は低く抑えられます。
2)ご友人中心の1.5次会
ご親族や職場の上司といった目上の方ではなく、ご友人だけにお披露目するカジュアルなパーティスタイル。お料理をビュッフェ形式にしたり、会費制にすることによって、おふたりのご負担が少なくなります。
そして、この2つの方法は、組み合わせることによってもっとリーズナブルになる可能性も!実は、私がお手伝いした結婚式のエピソードなのですが・・・
新郎さま→「お金をかけたくない」「気を遣わずみんなで楽しくワイワイしたい」
新婦さま→「両親のためにちゃんとしたい」「ドレス姿をたくさんの人に見てもらいたい」
方向性が180度ちがうおふたりでした。とはいえ、どちらかが譲るのではなく、どちらも満足できる結婚式にしたいもの。そこで次のような結婚式を計画しました。
ご親族中心の挙式+会食 + ご友人中心の1.5次会
「両親のためにちゃんとしたい」という新婦さまの希望を前半で、後半では、「気を遣わずみんなで楽しくワイワイしたい」という新郎さまの希望を叶えることができたのです。
しかも、新婦さまの気持ちに感激した親御さまが挙式・会食・衣裳代を援助してくださり、1.5次会は会費制だったので、おふたりが負担された費用は、1.5次会の会場費とキャンドルサービス代のみでした。
お金をかけないためのコツは、「お金をかけない方法」ばかりに気を取られないことです。
まず、「誰のために結婚式がしたいのか」を考えてみましょう。
次に、その相手がいちばん喜んでくださりそうなスタイルを探ってみましょう。
そうすれば、お金をかけずに結婚式をする方法がたくさん見えてきますよ。
北脇 学美Kitawaki Manabi
就職活動中に企業コンサルティングの仕事に興味をもち、入社後、琵琶湖のほとりに建つロイヤルオークホテル スパ&ガーデンズでウエディングプランナーに。5年間のプランナー経験を通して「結婚式は価値ある文化だ」と実感し、もっと価値ある結婚式を創造するべく活躍中。夢は「海外の恵まれない国に素敵な結婚式場を建てること」。
バリューマネジメントグループ